『月と地球  〜晶とまゆ〜 』

 

『ララ』2001年6月号で、まゆは、
晶とまゆ自身のことを、
 
「ずっと一緒に ずっと ちょうど
 はるか昔から 遠い未来まで ずっと一緒にまわっている
 地球と月のように・・・」
と形容する。
 
このセリフを聞いてから、「地球と月」=「まゆと晶」という図式が、
頭から離れない。
 
 
もともと私は、 晶にとってまゆは、「地に縛りつける者」
由は、「天につれていってくれる者」と考えていた。
 
でも、まゆ=地球、晶=月、由=天(もしくは月)と考えると。
 
まゆ(地球)に縛りつけられる晶(月)。
由(天もしくは月)と天に帰る(現実から逃れる)ことの出来る晶(月)
とも解釈できるのではと思った。
 
 
私は晶×まゆ派で、
晶が由を選ぼうとするのは、「逃げ」のような気がしていた。
今の現状から逃げる。守ってもらえる。
自分をここから連れ去ってくれるかもしれない者。
 
それを悪いとは私は言えない。
でも。私は晶にはまゆを選んで欲しかった。
 
 
そしてまた。
ふと。
 
天に帰りたがる月。ずっとそれを望んでいた月。
「月」は、壊れていく「地球」に未練を残してくれるだろうか。
少しは地球を愛していてくれるのだろうか。
戻ってきてはくれまいか。
そう感じてしまった。
 
 
まゆは「ずっと一緒にまわっている」と言っていたけれど、
地球と月の関係が永遠ではないように、晶とまゆの関係も、永遠とは限らない。
 
 
地を選ぶか。天を選ぶか。
輝夜姫の本当のテーマ、「月」自身と「地球」自身がどうなっていくか。
 
興味深いです。
 
 
         (この文ではあえて、本編で何があったか、書きません。
         そしてまた、ここに書いている「地球」と「月」も、
         「輝夜姫」のストーリー内の設定であって、
         現実の「地球」と「月」とは異なります。)

 (2001.6.10)    

  

「輝夜姫」清水玲子 花とゆめコミックス      
     1〜17以下続刊      

  

TOP HOME

 

Copyright:(C) 2001 夜子,All Rights Reserved.