【あらすじ】
百合花が飼っている犬は、実は人間とドーベルマンのキメラだった。
数年後。ドーベルマンのショナは、かっこいい男(&成犬)に成長するのだが・・・。
百合花の苦悩をよそに、犬と人間の生活をショナ本人は楽しんでいるように百合花には思える。
百合花を愛しつつ、メス犬にすることはする(笑)ショナと百合花の恋愛物語。
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【感想】
当然このショナは「月の子」のショナの原型です。
(というか、この作品自体、「月の子」の原型の気がする。)
「月の子」がお好きな方には、ぜひ読んでいただきたい一作です。
ドーベルマンと人間に自由に 変化する。ショナ本人はけろっとしている。重なる百合花の苦悩。
「犬のくせにそんなに色目使わないでよ」
「ドーベルマン男と くらすというのは ややこしい」
ショナにときめいちゃう(死語)百合花ですが。
百合花がいるのに、メス犬の所に通うなんて〜〜。(ショナらしいというか、何というか。)
あんまり目立つ作品ではないんですが、すっごく気になる作品です。
(2003.11/3)
初出/1986年春
清水玲子 白泉社文庫「天使たちの進化論」より
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