自殺を繰り返してきたエレナ(『ミルキーウェイ』)。 (以下の(3)に反する。)
人をためたいもなく傷つけようとするエレナ。(『竜の眠る星』)。 (以下の(1)に反する。)
そんなエレナは、ロボットとしては異色のキャラだ。
当時のことには詳しくはないが。
エレナはロボット三原則を無視した、キャラである。
ロボット三原則 【ロボットさんげんそく】
誰しも聞いたことがある言葉だと思いますが、知ってますか?
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アメリカの作家アシモフ(I. Asimov,1920-1992)が 1950 年に発表した
著書「われはロボット(I, Robot)」の中で提唱した,
【 ロボットが守るべき三つの基本原則。 】
(1)ロボットは人間に危害を加えてはならない,
(2)ロボットは人間が与えた命令に服従しなければならない,
(3)ロボットは(1)および(2)の原則に反しない限り,自己を守らなければならない。
「われはロボット(I, Robot)」アシモフ(I. Asimov)……1950 年に発表
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「goo辞書」より。引用。
というのがロボット三原則である。
けれど、清水玲子のロボットキャラたはちょっと違って、特に
エレナ・クリモヴァというキャラ、彼の登場するその作品は、
ロボット三原則に挑んで対抗している作品に思えるのだ。
真っ向うから。
「(赤ん坊を)さらってきて殺すんだ」(リプシェア)
「ではこういう時はどうすればいいんだろう」(エレナ)
『竜の眠る星』白泉社文庫2巻/花とゆめコミックス3巻
主人の命令とひとつの命のはざまで悩むエレナ。
けれど、子供ごと殺された、エレナ。でも、それなのにその上、彼は再生されて。
裏切られ裏切られ、残されて、生きてきたエレナ。
いろんな意味で名作だし、いろんな人に影響を与えたろうし。
20年前の作品ですが、かえってそれがよいのかも。
(2007.6/16)
清水玲子著「ジャック&エレナシリーズ」は・・・・・・・・
『ミルキーウェイ』 白泉社文庫全1巻 / 花とゆめコミックス全1巻
『竜の眠る星』 白泉社文庫全2巻 / 花とゆめコミックス全5巻
『天使たちの進化論』 白泉社文庫全1巻 / 花とゆめコミックス全1巻
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