『ただ一つの望み』
 
おろかかもしれない。
あやまちかもしれない。
残酷かもしれない。
それでも私はあなたの生を望んでしまう。
あなたの笑顔を望んでしまう。
 
私の選択はあなたを傷つけるかも知れない。
あなたをなげかせてしまうかもしれない。
でも私には、これしか選べなかったのだ。
 
ただ、あなたにいて欲しい。
ただ、あなたが大切。
 
そのことでたくさんのことを、犠牲にしてしまうかもしれない。
あなたを苦しみの中、残していくのかもしれない。
 
私をゆるして欲しいと思わない。
 
ただ、あなたにいて欲しい。
ただ、あなたの笑顔を望んでしまうのだ。
 
それがこの世界にあなただけを残してしまうことであっても。
 
誰にもわかってもらえなくてもいい。
正義なんて倫理なんてどうでもいい。
ゆるされようとは思わない。
 
あなたにさえも。
 
それでも。
ただ、あなたの幸せを、望んでしまうのだ。

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