CLONE
     「KAGUYA−side」
 
たとえ昔、1つの細胞だったとしても。
たとえ昔、1つの魂だったとしても。
私とあなたは「別の人間」だ。
たとえあなたと同じ遺伝子でも、
同じ血をしていても。
私はあなたのために生まれたわけじゃない。
あなたのために存在するわけじゃない。
 
なのにあなたは、私を殺そうとする。
「本体」という特権で。
一つの細胞を二つに割って、
私がドナーになった。
ならば、あなたが本体に選ばれたのは、
「たまたま」だっただけではないのか?
私は私。あなたでは、ない。
それでも、私を、殺す?    

 

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