私が『秘密』で一番好きなのは青木。
でも彼はどんな状況でも、強いから、大丈夫だから、
今は薪さんに幸せになって欲しい。
何年も笑顔を見せることもなく、
自分の罪を負い、独り闘ってきた。
多分自分をずいぶん憎み、責めたんだろうね。
そして、フラッシュバックにも耐えてきたろうね。
やっと笑顔を浮かべるようになってきたのに。
これ以上悲しい思いをさせたくない。
もし、清水先生がここを読んで下さっているとしたら、
薪さんを幸せにして欲しい。
青木とちがう幸せを見つけてもいいから、(あくまで私は)
どんな形でもいいから、
薪さんに幸せになって欲しい。
青木にも、薪さんを独りで置いていくなんて、して欲しくない。
『秘密』を読んだあとににいつも残る、ささやかなやさしさ、救い、感傷。
もし、いつか『秘密』の物語が終わる時、
それに救いを感じた読者もいたことを忘れないで欲しい。
どうか、祈っています。
(2007年5月6日)