「小さなギセイ」
 
この国を守るためなら、
きっと私は何だってするだろう。
小さなギセイでこの国のたくさんの人民の
命が守れるのなら、きっと私は何だって切り捨てる。
 
私は王者として生まれた。
それが私の使命。
 
私はいつも自分の正しいと思うことをやってきた。
そうしてこの国を守ってきた。
だから私と同じ顔をした私の体は、
小さなギセイでしかないのだ。
 
この国の世継ぎのためなら。
この国の次の後継者のためなら。
あの娘は、小さな、ギセイ、だ。

(玉鈴)

   

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