「罪。」
  
鈴木さん。あなたは何故、
薪さんにとっていい人であって欲しい、
薪さんに愛されていたいと、
望んでしまったのですか?
 
 
総てを捨てて、薪さんを救いたかったのであれば、
 
 
薪さんに憎まれれば良かった。
薪さんにこんなにも罪悪感を、
持たせなければ良かった。
  
 
それが出来ないのであれば、
その覚悟さえなかったのならば、
 
 
あなたはとても残酷な人です。
 
 
あなたの脳を見る前から、
薪さんはあんなにも苦しんでいた。
あなたの脳は処分されるつもりだった?
 
脳を見る前から、薪さんは苦しんでいたんです。
 
 
 
あなたの時はあの時止まってしまった。
でも薪さんはそちらに連れて行かないで欲しい。
 
あなたの見せたかった現実はそうでなかったはず。
あなたの望む薪さんは笑顔のはず。
 
いつかあなたに解放されることを、きっとあなたは、
あなたこそが望んでいる、そう願っています。




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