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「正義」とは? (『秘密2005 ACT5』)

 

以下は『秘密2005 ACT.5』のネタばれです。
最新作のネタばれはあまりしたくないので、
抽象的に書きます。
『秘密2005』を全話読んでからこの文を読むことをおすすめします。
 
 
_____________________________ 
 
 
正義って何だろう。何が正しいんだろう。
それぞれの正義。重なるとは限らない正義。
正しいとは限らない信念。祈り。願い。
 
篠崎さん。
この人はなんて重い枷を背負う?
なんて残酷な運命を背負う?
一番にくい人に助けられた屈辱。
何も出来なくて、ただ逆恨みをし、それだけを願って。
 
帰ることも出来なかったのに?
 
 
何故見殺しにして罪を忘れていた人が許されて守られて、
数年間絶望の淵にいた逆恨みは許されない?
現実は残酷で、どうして一面のみを切り取る?
何が正しいの? どうして善良に残酷?
 
 
そして。青木。
今回青木は、第九の捜査員として決してしてはいけないことを、
願い、薪はする。
第九の存在意義に関わることを。
それでもそれは、青木が守りたかったものを守るためで、
世間的に法的に正しくはなくても、青木の信念。
青木も、この物語も、なおいっそう深みを増す。
正義感より、それを超え、優しい人。
 
 
ただ残酷な物語を書いているのではなく、問いかけ。深み。
あざ笑うような残酷な物語は私は嫌いだが、
この、清水世界独特の深い問いに、私は溺れ、酔う。

(2006年10月31日)

 

『秘密―トップ・シークレット2005―』清水玲子
白泉社ジェッツコミックスA5版1・2巻 以下続刊/隔月刊『メロディ』掲載

 

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